かつみんの好きなものブログ

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埼玉に戻って改めてわかった徳之島の良いところ

こんにちは。かつみんです!

今回は一時期住んでいた徳之島のお話をしていきます。

 

私は大学卒業と同時に鹿児島県の奄美群島にある徳之島に移住し農家のもとに就農し生活をしていました。家庭の事情でたったの半年で埼玉に戻ることになってしまったのですが、その間で感じたことを改めて書いていこうと思います。

 

 

徳之島から埼玉に戻って一番良かったと思うところは、「遠くの景色が見える」ことです。「遠くの景色が見える」なんて、平凡で大したことないんじゃないかと思われるかもしれませんが、自分にとってはこの「遠くの景色が見える」ことが埼玉に戻って徳之島で暮らしていて一番贅沢なことだったと思います。

 

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(畦プリンスビーチから井ノ川岳を撮った写真)

 

埼玉の高層マンションや東京のビル街に囲まれている生活を送っていると、目先が遮られて遠くの山や遠くの空が見えず、徳之島から戻った自分からすると「空が狭い」といつも思います。週1~3回程度は東京に足を運んでいるので、渋谷や六本木を歩くことはしばしばあります。特に六本木のビル街はどこが地面なのだかわからないくらいの浮遊感に包まれるくらい圧倒的な人工物に囲まれている場所でした。まるで人類が地上を支配したような、そんな高揚感を錯覚させられます。

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(この前行った六本木のビル。City、科学技術の進化、洗練された美を感じる。)

 

高層ビルの高いところにエレベーターで昇れば遠くの景色が見えるのでは、と思われるかもしれませんが、高層ビルと徳之島の「遠くの景色が見える」の意味は全く違います。

 

自分が徳之島で住んでいた集落からは井ノ川岳が見えます。井ノ川岳は、晴れている日、雨の日、風が強い日、雨のち晴れの日、雲が早く流れる日…、毎日表情を変えてくれます。そういった小さな毎日の変化はこころに喜びを与えてくれ、いつも違った新鮮な刺激のある日々を過ごさせてくれます。一番感動した日はスコールのあとの晴れた日でした。空中の埃が雨ですべて落ちたあとに晴れ間が差し、井ノ川岳の遠くの木々の葉が恐ろしく鮮明に見える日がありました。山まで5キロくらい離れているのですが、その木々の葉の青々しさが濃く見え、葉の数が数えられるくらい鮮明でした。非常に神秘的な景色は、毎日自然の変化を観察して過ごしている島の人たちにしかわからない貴重な光景でした。

 

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(井ノ川岳。644m。いつも見ていたところから) 

 

 

また徳之島は山だけでなく、海もサンゴ礁に囲まれていて綺麗な場所です。少し山を登ったところから見る遠くの地平線を見ること、晴れた日の加計呂麻島まで見えること、今思えば非常に贅沢なことでした。島の近くに島があると、その島がどのくらい見えるのか、微かに島が見えるのか、あるいは崖の模様まで見えるのか、あるいはまったく見えないのかを観察し、今日は遠くまで見える日なのかどうかを測ることができます。

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(美らサンゴ礁たちの写真)

※美らはきゅらと読みます。

 

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(遠くに見える加計呂麻島奄美大島に近接している。この日はうっすら見えるだけだった)

 

 

また、島は四方が海に囲まれているので、朝日も夕日も見ることができます。徳之島は中央に山があるので、東側の地域は朝日が、西側の地域は夕日が見ることができ、私は東側に住んでいたので、夕日が見たい時は西側まで移動して沈むのを見に行きました。内陸だと地平線から昇る朝日と地平線に沈む夕日を見るには長い距離移動が必要になってきますが、島だと車を10分15分くらいの移動で東側と西側を行き来することができます。

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 (畦プリンスビーチからの朝日。畦は好きだったな…)

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(母間から見た朝日。遠くにぼんやりと明るい玉が上がってきて、じんわりと暖まるようでした。)

 

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(サンセットリゾートで撮った夕日。) 

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(こちらもサンセットで撮った夕日。上の写真とは別日。)

 

 

都会のビル街は人間が住みやすいように環境を変え、自然による弊害や脅威のない場所に発展していきました。人間は環境を変えられる唯一の生物で、それによって地球で生き残ってきた生物ですので、そうした都会の進化は人間の叡智の結晶ともいえるかもしれません。しかし自然には毎日小さな変化があり、こころに新鮮な刺激と喜びを受け取ることができます。そういった小さな毎日の変化は都会にはない自然あふれる徳之島の特権でした。

徳之島から埼玉に戻って良かった点ももちろんありますが、こういった自然の恩恵はなかなか得にくくなってしまいました。埼玉に戻ってきてからはできるだけ何かと自然を目にし、移ろう季節と自然と天気を観察するようにしています。小さな自然の変化に気づくように心がけることで、新鮮な刺激によるこころの豊かさを得られるようにしようとしています。そんな「こころの精神」を徳之島の自然は養ってくれました。これからも自然をよく観察することは心の指針にして生きていきたいと思います。

 

 

 

 

今日はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

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大学3年の時に作った徳之島を紹介する動画です。

動画、音楽ともに自作しました。

 

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